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宇宙は幻影。この宇宙がホログラムであることを証明する初の”証拠”を発見したと主張する物理学者(英研究)

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 いかに突飛な考えに聞こえようとも、宇宙が幻影あるいはホログラムであるとする理論は新しいものではない。そしてこの度、科学者たちはその仮説を証明する証拠を発見したと主張している。

 イングランド、サウサンプトン大学の理論物理学者チームは、ビッグバンの名残であるとされる宇宙マイクロ波背景放射の調査から、この宇宙が幻影であることを示すサインを発見したと考えている。

 宇宙がホログラムであるとは、時間も含め、私たちが三次元の現実として認識しているものを構成する情報が、二次元の表面に蓄えられているということだ。



三次元でみる物は二次元から投影されたもの

 「三次元の中であなたが見るもの、感じるもの、聞こえるもの、さらには時間の認識もすべて、実は平らな二次元フィールドから投影されたものだと想像してみてください」とサウサンプトン大学のコスタス・スケンデリス(Kostas Skenderis)教授は話す。

 「この考えは、クレジットカードに使用されているような、3Dイメージを二次元の表面にコードした通常のホログラムのそれに似ています。ですが、ここでの話は、宇宙全体がコード化されているというものです」

 あるいは3D映画に例えることもできる。3D映画自体はホログラムではないが、平らな二次元のスクリーン上に三次元の物体があるような錯覚を作り出す。私たちが暮らす三次元宇宙に違いがあるとすれば、そこでは物体に触れることができ、私たちの視点からは”投影”が”リアル”であるということだ。

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 『フィジカルレビューレターズ(Physical Review Letters)』誌に掲載された論文によると、研究チームはホログラムの宇宙モデルを開発し、観測可能な宇宙の最果てである130億年前まで検証することにした。このモデルの基礎となっているのは、従来の重力理論に反論する形で提唱されている量子重力理論である。このホログラフィック原理は、平らな二次元宇宙のホログラムである薄く、振動数する弦から重力が発生している、と説くものだ。

 最近の望遠鏡や観測機器の進歩のおかげで、宇宙が誕生した瞬間の名残である”ホワイトノイズ”、すなわちマイクロ波に隠された膨大なデータを検出できるようになってきた。この情報を利用することで、データに含まれる特性ネットワークと場の量子論とを比較できる。結果、最もシンプルな場の量子論のいくつかは、初期宇宙に関する観測のほぼすべてを説明できそうなことが明らかになった。

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 研究チームは、この発見が、代替理論の1つに過ぎなかった量子重力論を一般に認められる理論へ向かわせる、と主張する。初となるその”証拠”が発見されたのだ、と。

 「私たちはこの証拠からホログラム宇宙を提唱しています。これはビッグバンの全く別のモデルあって、重力とインフレーションに基づく一般に認められた理論ではありません」と筆頭著者であるカナダ、ウォータールー大学のニアエシュ・アフショルディ(Niayesh Afshordi)氏は説明する。

「これらのモデルはそれぞれ別個の予測をします。データを洗練させ、理論的な理解を向上させながら、それらを検証します。いずれも今後5年以内に終わらせます」とアフショルディ氏。「ホログラム宇宙論が宇宙の構造と誕生を考える際に利用されるものへと大きく飛躍しました」とスケリンデス教授は付け加える。



 「アインシュタインの一般相対性理論は、宇宙で起きている事象のほぼすべてを巨視的なスケールにおいては見事に説明します。ですが、その起源や量子レベルでのメカニズムを検証しようとすると綻び始めます」

「科学者は数十年もアインシュタインの重力理論と量子理論を統合しようと努めてきました。ホログラム宇宙の概念には両者をつなぎ合わせる可能性が秘められていると考える者もいます。今回の研究がその実現への一歩になるといいですね」

研究チームはホログラム宇宙の証拠をさらに提示するために、引き続き初期宇宙の研究を行う。重力を使わない量子場に関する従来の理論と未発達のままの量子重力論とを翻訳する上で手がかりとなるロゼッタストーンのようなもの――それがホログラムなのだそうだ。



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